Shinba Iron Works

「夢を実現する、お茶畑の中の鉄工所」

 

フレームの製作協力会社探しは困難を極め、あきらめかけていたとき、あともう一社、と静岡の榛葉鉄工所という会社に電話をかけました。自転車のフレームをつくる会社ではなくオートバイの部品をつくる会社です。パイプを曲げる豊富な技術があることをホームページを拝見して、もしかしたら自転車フレームの開発に応用してくれるかも?という藁にもすがる気持ちでした。

電話に出られたのが、営業の後藤さん。私の説明をじっと聞いたあとで、言われました。「弊社はどんなお客様のお話もまずお聞きします。一度ゆっくりお会いしましょう。」私は驚きました、今までは、即断られるか、後ろ向きの返答だったからです。後藤さんとお会いして、私の思いを伝え、デザイン案をお見せしたところ「山田さん、会社に持ち帰って検討します。」と言っていただけました。その後、榛葉社長にご紹介いただき、「まずはやってみましょう!」ということになったのです。

私は日本のモノづくりの文化にこれほど感動したことはありません。仕事柄、欧米の契約文化を基準に仕事を進めることに慣れていた私にはうれしい驚きでした。けれども開発を開始した後は苦難の連続でした。私のデザインは常識をこえた挑戦的なものだったからです・・・

ポプロモビルのフレームは世界に類を見ない独創のデザインです。脚を出来るだけ上げないで楽に乗り降りできるカタチ、どんなファッションにもあう美しい仕上げ、そして長くつかえる高い信頼性、、、乗り降りのためにフレームを深いU字型にして低床(跨ぐ部分を出来るだけ低くすること)にすると強度に影響します、でも補強するために醜い部材は一切付けたくはありません。 榛葉鉄工所のエンジニアの皆さんはそれを実現するために試行錯誤を続けてくれました。彼らから「山田さん、これは不可能です。」という言葉は一度もありませんでした。榛葉鉄工所は壁にぶつかる度に新たな解決方法を探しつづけます。何度も何度も設計を改善し、試作フレームをつくり、振動テストを繰り返しました。絶対にあきらめないのです。私自身がこれはもしかしたら実現できないデザインなのかと思い始めたとき、担当エンジニアの渡辺さん、山下さんから、驚くべき案が提示されました。それはまさに不可能を可能にする突破口でした。

 

その提案とはパイプを2重にするというものでした。外からは美しい一本のパイプでありながら、より強さが必要な部分にもう一本のパイプを内側に重ねて2重管にします。美しさを保ちながら強さを生み出す画期的なアイデアでした。オートバイの部品製作技術を応用したまさにブレークスルーです。

うつくしく曲げられたパイプはレーザーで正確にカットされ、ロボットで溶接します。ちなみに溶接ロボットの先生は榛葉鉄工所の溶接の達人たち、まず人間が溶接方法を確立してからその技術をロボットに教えるのです。

 

長い歴史で培った曲げ、熟練の溶接の技術、そしてそれに最新の生産技術を融合してポプロモビルのフレームは完成します。

今日も榛葉鉄工所では、美しいお茶畑に囲まれて、熟練工たちが世界で類をみない独創的なフレームを生み出しています。

Goto-san, Sales Dept.

Watanabe-san, Engineering Dept.

Shinba-san, President Shinba Iorn Works

Watanabe-san, Engineering Dept.

Yamashita-san, Engineering Dept.

Suzuki-san, Production Engineering Dept.

テスト走行のためにカモフラージュされたポプロモビル試作車とともに

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